教育内容

サレジアン国際学園の教育

EDUCATION AT SALESIAN
 

教育目標

21世紀に活躍できる「世界市民」の育成

サレジアン国際学園で培う5つのチカラ

これからの時代に求められる力とは、与えられたタスクを他者よりも早く正確に処理する能力ではありません。課題を自ら発見し、最適解を構築し、課題解決する能力こそが必要になります。すべての生徒がその力を確実に養っていくために、本校では5つの教育重点項目を定めています。

PBL(Project Based Learning)

本校では全ての教科においてPBL型授業を導入しています。PBL型授業では、正解がひとつではない問いに対して、自ら最適解を導きだしてもらいます。その過程で、主体的な学びが得られ、知識を定着させ、思考を深める力も身につけられます。この授業を通じて、教育重点項目にある5つの教育重点項目をを着実に育んでいきます。

5つの教育重点項目
STEP 1
トリガークエスチョン
TRIGGER QUESTION

まずは、正解のない問いを生徒に投げかけます。「たとえば「カーボンニュートラルに向けた原子力発電の是非(理科)」や「赤ちゃんポストに関する生命と人権の問題(国語)」など。そうした問いに直面することで、新たな知識を得て自分なりの答えを探そうという知的探究心が刺激され、主体的な学びへと発展していきます。

STEP 2
自ら最適解を導き出す
SELF-BRAINSTORMING

トリガークエスチョンを受け、必要に応じて教材を参照し、タブレットで検索を行い、ロジカルシンキングのフレームワークなどを用いながら、自分の意見(最適解)を頓知的に構築します。生徒は最適解の裏付けとなるエビデンスを能動的に獲得するため、論理的思考力はもちろん、知識の定着率も高められます。

STEP 3
グループディスカッション
GROUP DISCUSSION

個々の生徒が導き出した最適解を持ち寄って、真剣に話し合いをする時間です。いくつかのグループをつくり、ファシリテーターを決めてディスカッションが行われます。お互いの意見やそれに基づく根拠を好感し、同級生の多様な価値観や秀逸な論理展開に触れることで、自らの視野も広がり思考も深まります。

STEP 4
グループの結論選択
GROUP DECISION

グループの中で誰の考えがベストだと思うか、ファシリテーターの進行のもとグループディスカッションを行い、選ばれたものが「グループの最適解」です。誰を選んだのか、なぜ選んだのか、その理由も論理的に説明することが全員に求められ、最も合理的で説得力を持った生徒の考えが選ばれます。

STEP 5
プレゼンテーション
PRESENTATION

各グループの代表者が、ディスカッションで選ばれた「グループの最適解」を熱く語るプレゼンテーション。代表に選ばれた生徒は、根拠を明確にしながら話すことで、クラスメイトを惹きつける表現手法が身につきます。また聞き手も友人の素晴らしい発表から刺激を受け、さまざまな発表スキルを学ぶ機会となります。

ASSESSMENT
ルーブリック評価
RUBRIC EVALUATION

PBL型の授業のあとは、結論の検証やレポート提出を実施。トリガークエスチョンに対する自身の解をブラッシュアップします。授業における生徒の成果は、ルーブリックを用いて評価されます。その際、知識の獲得量だけでなく、獲得した知識をどのように活用し、自身の解を深められたか、ということも評価の対象になります。

英語・国際教育

世界市民として必要な手段の獲得

「なぜ英語を学ぶのか?」を自ら考え、世界に向けた貢献意欲を培うプログラム。 豊富な英語の授業数で、インプット(読む・聞く)と アウトプット(話す・書く)の高度なスキルをバランス良く養っていきます。 外国人教師との充実したチームティーチングとPBL型授業を通じて、世界へ向けて自分の意見を発信する基礎的な力を徹底的に磨くことができます。

1
英語の目標は、世界標準

CEFRを中心に英語教育を展開することは、学習の明確な指針を提供し、生徒の成長を促進します。この基準は、生徒が自分の能力を理解し、目標を設定するのに役立ち、教育の質を向上させ、自信をもって世界で活躍することができます。

2
Experiential Learning (体験学習)

外部の英語コンテストに参加することは、言語スキルの向上だけでなく、自己成長や自信の醸成、異文化理解の促進につながります。競争と評価を通じて学び、他者との交流を通して新たな視点を得ることで、自己啓発と人間形成に大きな意義をもたらします。また、東京グローバルゲートウェイ(TGG)に行き、1年間学んだ英語力を実践的に活用します。

コンテスト一覧

全国ジュニア英語スピーチコンテスト
英語朗読コンテスト
高円宮杯全日本中学校英語弁論大会
Change Maker Awards
TEP-CUP
全国高校生英語ディベート大会
PDA高校生即興型英語ディベート全国大会
田崎清忠杯 私立中学校レシテーション大会
伊藤園お~いお茶新俳句大賞(英語俳句の部)

3
海外留学

海外留学は、多様性や異文化理解を深める貴重な機会です。異なる文化や言語環境に触れることで、自己を成長させるだけでなく、世界観を広げます。留学により、異なる価値観や考え方を理解し、相互尊重の精神を培います。また、留学生活は自立心や柔軟性を養い、新たな挑戦に向けた準備を促進します。これらの経験は、将来のリーダーシップや国際教育での活躍に必要な力を身につけるうえで不可欠です。本校では、夏の2週間の Study Tour と高校1年生で実施している中長期留学プログラムがあります。

留学の候補先

夏の2週間 Study Tour :オーストラリアメルボルン *対象:中学校2年生~高校2年生
中長期留学(3,6,12か月):オーストラリア/ニュージーランド/アメリカ/カナダ/イギリスなど

4
国際的な学習

世界の姉妹校との連携

グローバル社会においては、世界のさまざまな問題を自分ごととしてとらえ、その解決のために国籍・人種・文化を超えて人々と協力しながら行動していく力が問われます。しかし、異なる背景を持った人々の「違い」を多様性として認め、尊重することは知識だけは実現しません。身をもって「違い」を「体験」することが必要です。イタリアを拠点とするサレジアン・シスターズは、世界の97か国で教育活動を展開。この広いネットワークを活用し、正解中の同世代の生徒たちが出会い、具体的な世界の問題に取り組む「体験」をすることで、「世界市民力」を身につけます。

International Week (インターナショナルウィーク)

世界97か国の姉妹校から生徒を招待し、本校生徒と文化交流などを行う学校行事です。初めての実施となった2023年度は、フィリピン・オーストラリア・香港の3か国から生徒を招き、折り紙教室や各国料理の調理実習、東京観光を一緒に楽しみました。

Volunteer Action (ボランティア研修)

「世紀に活躍できる」とは、世界に貢献することだと考えています。そのためには、実体験を通して社会や世界について知ることが大切です。その機会として、福島やフィリピンでのボランティア研修、クリスマスチャリティー、募金活動などを実施しています。

世界のサレジアン・シスターズ姉妹校との連携

グローバル社会においては、世界の様々な問題を自分ごととして捉え、その解決のため国籍・人種・文化を超えて人びとと協力しながら行動していく力が問われます。
イタリアを拠点とするサレジアン・シスターズは、世界の97カ国で教育活動を展開。
この広いネットワークを活用し、同世代の生徒たちが連携して多様な意見を出し合うことで、世界の問題解決のための具体的な取り組みに挑戦します。

理数・ICT教育

より良い未来を、創造するスキル

AIやロボットに代表される先進テクノロジーがいま、 社会やビジネスを目覚ましいスピードで進化させつつあります。 そこに生きる私たちは、日頃から科学的に思考し 高度な技術を活用していく力=数学・科学リテラシーを身につけなければなりません。 そんなスキルこそが、人類の理想の未来を切り拓くのです。

1
理科
SCIENCE PROGRAM

多様な実験を通して、疑問・仮説・検証・考察という問題解決のプロセスをたどり、生徒たちに論理的思考力を体得してもらいます。本校では3つの理科室のほか、サイエンスラボや広大な学園全体をフィールドとして、生徒の好奇心・探究心をかき立てる環境があります。

2
数学
MATHEMATICS PROGRAM

中学では高校1年生が習う数学ⅠAまで学びます。グループ活動主体び授業では、切磋琢磨して数学力を高め、基礎の徹底をはかるためのツール「Qubena」や高度な内容を研究できる「数学ゼミ」を用意するなど、さまざまな生徒のニーズに応える環境づくりをしています。

3
ICT教育
ICT PROGRAM

プログラミングや動画作成など、ICTlで可能となる多様な表現を通してクリエイティビティを高め、授業でのプレゼンテーションやグループワークを通して他者に自分の考えを伝える力を磨きます。

4
ICT環境
ICT ENVIRONMENT

生徒全員にキーボード付きiPadを支給。サレジアンで培う5つの力を高陸よく身につけるツールとしてICTを活用しています。授業はもちろん、委員会やクラブの活動でも生徒たちが自発的にICTを活用した情報発信を行うこともあり、学校運営に欠かせないツールです。

仮説・検証の楽しさを見出す理科の授業

本科クラス中学3年生:M・Kさん

折り紙で一人ひとり風車をつくり、ただ折っただけでは回らない風車をどのように回すことができるかを考えて改良していく「天気」の授業や、軽井沢と赤羽の生態系ピラミッドをそれぞれつくり比較した「林間学校」の事前学習授業が楽しかったです。

「わからない」を解決できるICT環境

本科クラス中学3年生:F・Tさん

学校生活では、主に朝学習や授業中に出てきたわからない言葉を調べる際、iPadを使っています。疑問に思ったらすぐに確認でき、不明な点をその場で解決できるので、理解が早く進みますし、楽しみながら授業を受けています。