サレジアン国際学園の本科では個人研究を実施しており、中学2年生から高校2年生までが自身のテーマに応じてゼミナールに所属し、学年を超えて学びあいながら研究を進めています。
今回は8つのゼミナールのうちの1つである、「Math-Lab ~数楽研究室~」について紹介します。
代数論や幾何学、確率統計学など、各個人が興味を惹かれる数学的テーマを取り上げ研究しています。
その過程では、条件や見方を変えながら、新しい性質や命題を生み出せないか試行錯誤することで、数学の面白さに触れ、より専門的な知識や高い論理的思考力も身につけていきます。
「Math-Lab ~数楽研究室~」では、2025年7月30日から2泊3日、関西方面での合宿を実施しました。このゼミでは、数学を「問題を解くための道具」ではなく、「世界を再構築する思考法」と捉え、条件や視点を変えながら新たな命題を生み出す姿勢を大切にしています。
今回の合宿の目的は、数学が社会とどのように繋がっているかを「過去・現在・未来」の視点から実際に体験することです。
初日は東京駅から新幹線で京都へ。
午後は学問の神様・北野天満宮を訪れ、江戸時代の数学文化「算額」を見学しました。現地は気温38度を超える厳しい暑さでしたが、当時の人々が神社に数学の問題を奉納し、解き合いながら数学を楽しんでいたことに触れる貴重な時間となりました
その後、京都大学を訪問。 理学部 数理解析専攻の大学院生の方にキャンパスを案内していただき、数学に関する質問にも丁寧に答えていただきました。
2日目は、大阪・関西万博の数学者・中島さちこさんが手がけた「クラゲ館」を訪問。
単に鑑賞するのではなく、作品の背後にあるアルゴリズムや構造美にも思考を巡らせました。数式だけではない数学の世界、いのちのリズム、音楽のゆらぎ、自然のかたちがすべて数学とどこかでつながっていることに、心が震える体験となりました。
最終日は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ。アトラクションの待ち時間や動線、空間設計などに「数」の視点を持ち込みながら楽しみました。
このUSJ訪問に際して、事前に株式会社Beta Integraの方に特別授業(タイムマシントレードのデータを使った統計や2025年度のUSJ入場者数を Googleスプレッドシートでデータを分析&可視化する)を実施していただきました。
生徒たちは、この事前学習を活かし、テーマパークの裏側にも数学のエッセンスを見出すことができたようです。
数式だけでなく「数楽」の世界を、多角的に味わい尽くした3日間となりました。
学園祭では個々人の研究について、ポスターセッションを実施する予定ですので、是非生徒の発表を見にお越しください。